あはき師が開業する際に保健所に提出する書類まとめ

書類イメージ 個人事業

鍼灸師・あん摩マッサージ指圧師が個人事業主として開業する場合、いくつかの届出が必要になります。

特に管轄の税務署に提出する「開業届」や「青色申告承認申請書」については、あはき師以外の開業でも同様に必要ですが、ボクたちあはき師は他にも【保健所】に提出する書類があります。

国家試験の時に覚えたはずの、アレですね。あわせて、それぞれ提出する期限なども再確認していきましょう。

治療院を設ける場合は「施術所開設届」を保健所に提出

まずは相談に行こう!

自宅を治療院として開業する場合や、テナントを借りて開業すら場合、どの場合でも、事前に管轄の保健所に相談することをオススメします。

その際、開設を考えている場所の平面図を合わせて確認してもらうことで、その後の実地検査もスムーズに済ませることができます。

そこで、その地域の「施術所開設届」の原本などをもらえば、その用紙に必要事項を記入するだけで済むので簡単です。

施術所の構造・設備の基準

ほとんどの項目は、事前相談の際に細かく確認してくれます。担当者の指示に従い、施術室を整えていきましょう。

6.6平米以上の、専用の施術室を有する。3.3平米以上の待合室を有する。

「1坪=3.3平米=2畳」ですので、下記の通りになります。

  • 施術室:2坪=6.6平米=4畳以上。
  • 待合室:1坪=3.3平米=2畳以上。

施術室の面積の7分の1以上に相当する部分を外気に開放できること。もしくは、これに代わる換気装置があること。

これはお灸による煙を十分に排出することができるか、十分な換気が行えるかを確認する項目です。窓が小さい場合は、施術室の広さに応じた空気清浄機を用意しましょう。

施術に用いる器具、手指等の消毒設備を有すること。

鍼治療に使うシャーレなどの消毒に、オートクレーブ(滅菌器具)を用いる場合は、その旨や配置を記載します。今は鍼やシャーレはディスポーザブル(使い捨て)が主流ですので、滅菌器具を用意しない場合はその旨も伝えると良いでしょう。

手指消毒の設備は、エタノールなどの消毒液がちゃんと有ることがわかれば問題ありません。

施術所は住居・店舗等と構造上独立していること。

こちらは事前相談の際に確認する項目です。自宅にて開業し治療を行う場合、住居と施術所を独立させるのは難しいですよね。

例えば、施術中に他の家族とすれ違ったり、様子が見えてしまったり、そういった場合でなければ、ほぼ問題なく通ります。「リビング兼施術室」のような形態が認められないということです。

施術室と待合室の区画は、固定壁で上下左右完全に仕切られていること。

こちらも構造上難しければ、パーテーションなどでしっかりと区切れば問題ない場合が多いです。事前相談をした際にしっかりと説明しましょう。

ベッドを2台以上設置する場合は、カーテン等で仕切り、患者のプライバシーに配慮すること。

これも同様、カーテンだとカーテンレールなど大掛かりな設備が必要になりますので、パーテーションなどで仕切ることになります。

開設後10日以内に保健所へ

施術所開設届の提出期日は、原則開設後10日以内です。その間に施術をすることは基本的に問題ないようです。そもそも、開設してからの届出提出ですしね。

開設に必要な書類

提出書類は、それぞれコピーを2部ずつとって持参しましょう。

施術所開設届

各自治体(市区町村)のフォーマットに従い、必要事項を記入します。開設届は、保健所に事前相談する際にもらえる場合が多いです。

あはき免許証

はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師の免許の原本を持参します。

原本は提出しませんが、コピーだけでは認められないのでお忘れなく。

身分証明書

本人確認のための書類も持参しましょう。運転免許証や健康保険証があるとスムーズです。

施術所の平面図

待合室と施術室の区分けや面積、動線、窓(外気開放面積)の位置や換気装置などがわかる平面図を用意しておきましょう。これは、事前に相談する時に用意するので問題ありませんね。

あわせて、その空間にベッドや椅子がどう配置されるのか、消毒設備はどうかなど、具体的にイメージできる平面図を作成しておくと親切です。

施術所への案内図

最寄りの駅から施術所までの経路をまとめておきましょう。また、お車の場合に駐車場があるかどうかなどもあわせて説明できると丁寧です。

(法人)定款・登記事項証明書

個人事業としての開業であれば不要なので、詳しくは割愛します。

事前に相談していれば、開設不可はまずないよ

「開設したい市区町村名」と「施術所開設届」で検索すれば、開設に必要な書類は用意できます。

しかし、事前に相談しておくと、「この施術所は認められない」と言われるリスクも減り、スムーズに開設できます。

開設届を提出すると、保健所担当者が実際に施術所を確認に来る「実地検査」があります。ここで担当者に認めてもらって初めて、「開業」となります。

施術所開設については、物件の構造設備、名称などについて、計画(設計)時の変更可能な段階で、事前に目黒区保健所にご相談ください。

「施術所(治療院、接骨院)を開設される方へ」目黒区HP

平面図などの施術所に関する情報や、施術に関する考えなどを事前に相談しておくことで、こうした実地検査を滞りなく通過することができます。

出張での治療は「出張施術業務開始届」を保健所に提出

業務開始後10日以内に保健所へ

出張によって施術業務を行う場合も同様に、業務開始から10日以内の届出提出が原則です。

出張施術業務開始に必要な書類

下記の書類についても、コピーをして2部ずつ持参しましょう。あはきの免許証と身分証明書に関しては、施術所開設届の場合と同じです。

出張施術業務開始届

各自治体(市区町村)のフォーマットに従い、必要事項を記入します。

出張施術の場合、保健所に事前に相談することなく開業に至るケースが多いです。そのため、管轄の保健所に出向くか、管轄の保健所のホームページから原本を入手し、必要事項を記入しましょう。

あはき免許証

はり師・きゅう師・あん摩マッサージ指圧師の免許の原本を持参します。

原本は提出しませんが、コピーだけでは認められないのでお忘れなく。

身分証明書

本人確認のための書類も持参しましょう。運転免許証や健康保険証があるとスムーズです

施術所開設届を提出している場合、出張施術業務開始届は不要

施術所開設届を出した場合は、出張業務開始届を提出する必要はありません。「自宅を施術室として開業していたけど、出張の必要も出てきた」といった場合には、そのまま出張施術を開始して問題ありません。

出張施術業務開始届は一ヶ所で提出していればOK

出張施術業務開始届を、管轄の保健所に提出していれば、出張するエリアは区外や都道府県外でもどこでも問題なく出張することができます。

ただし、他の施術所に出張してその場で施術業務を行うことは認められていないため、注意が必要です。

おわりに

「開業」と言っても、税務上の決まりとしてある「開業」と、業務上の「開業」の2種類に関する手続きが必要なのは、あはき業界ならではです。

日々の施術や、副業であれば本業などの業務の傍ら、こうした準備も進めなければなりません。しかし、しっかりと手続きを踏んでいけば、開業できないということはほとんどありません。

特に施術室というと、自分の治療を行い、患者さんを癒す大切な空間です。時間をかけて考えて、理想の形に近づけていきましょう。

 

ワラビーでした!

コメント

タイトルとURLをコピーしました